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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第6章 千弥と陸

また唇が触れる、今度は少し長く。唇で私の唇をなぞるように移動して歩くの。
とても穏やかな一時、私もこの程度だったら変に身体は反応しない。ずっとこうしてキスしていたいくらいに、陸さんのキスは好きだと思う。

「……ん、千弥やっぱり上がろうよ、逆上せたら後が大変だから」
「そ、そうだね」

そこそこに長湯になって来たし、上がったほうが良いんだよね?
名残惜しそうに、もう一度私にキスをして、陸さんは私を連れて立ち上がる。

「先に着替える? それとも一緒で良い?」
「一緒で……良いよ」

バスルームから出る直前に巻いていたバスタオルを落とし、私は脱衣所にあるほうのバスタオルを手に取った。陸さんも腰に巻いていたタオルを落とし、堂々と脱衣所を横切るみたい。

(……あ……)

陸さん自身が言っていたように、陸さんのモノが硬く勃ち上がってる。見る気じゃなかったんだけど、その……鍛えた筋肉に見劣りしないくらい、雄々しく勃っているものだからつい……。

(凄い大きいって、口に出して言えないよ)

私にだって、その程度の羞恥心はある。隠さずに歩く陸さんから目を逸らし、そそくさと服を着る私は、どこに目線をやっていいのか困惑中。

「??
千弥?」
「その……陸さん着替えは?」
「面倒だから部屋で着るよ」
「……そう……」
「? なにか変、千弥?」
「う、うんん、変じゃない」

無理、普通の私では恥ずかし過ぎる、口が裂けても言えない。……陸さんのモノに見とれていたなんて、どうして言えるのよ!?

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