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一秒に見えた世界
第16章 親子って難しい
やっと私のトイレが無事に済んでも優誠は私を抱っこしてやっぱり私を手放すのを嫌がる優誠だった。再びベッドへと私は戻されて服を着る事も許されない。

『飯はデリバリーでいいか?』

『やだ…、作る。』

優誠が微妙な顔をする。

『私のご飯は不味いの?』

『美味いから食いたいけど飯を作る間って俺は美奈に放置されるからな。』

とこんな感じだ。

当たり前です。大体、私が包丁を持っている時に優誠にイカされたりしたら私は優誠を刺しそうだ。

とか私は考えてしまう。

つまり優誠は私が適当主義だから私が時々ボーッとしていて優誠を見てないのがとにかく許せないという完璧主義男だった。

お昼はさすがにベッドから出て、外でランチを食べてから2人でスーパーに買い物に出掛けた。優誠が

『カレーが食いたい。』

と言うから私は今夜の夕食はカレーにする事にした。夕方になって私が台所に立つとやっぱり少し不機嫌になる優誠だ。

『出来るだけ急いで作るから優誠は先にお風呂にしておいでよ。』

そう言って私の周りをウロウロとする優誠を私は追い払った。優誠はそんな私に強引に私の顎を掴んでキスをして来る。

だから私が刺したくなったらどうすんの?

と私は叫びたくなるけれど優誠は

『早くな。』

と言ってから諦めてお風呂に行ってくれた。私はため息が出てしまう。ご飯も済ませて私のお風呂も済むと再びご機嫌な優誠さん。

なのに優誠の携帯が鳴った瞬間からまたしても優誠は不機嫌になった。凄く怖い顔になった優誠が

『あぁ!?無茶を言うな。俺が行けても美奈は普通に学校だ。』

とか言って携帯の相手と話しをしている。

『そこまで話しは進んでねぇから余計な事は絶対にすんなよ。』

と言った優誠は携帯をリビングのソファーに放り投げるようにして電話を切った。相当、不機嫌になっていたから私は優誠によじ登る。優誠の膝に上がって優誠の鼻に私の鼻を付けてから

『私がなぁに?』

って聞いてみると少しだけ機嫌を直した優誠が

『親父がとにかく美奈に会わせろって言っててうるさいんだよ。』

と言って来た。
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