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一秒に見えた世界
第19章 だって…忙しいんだもん
この日の私は空とメイド喫茶で使うメニュー表を書いていた。書くと言ってもパソコンだ。デザインにリボンの付けたり文字の大きさや色を変えたりとしているだけだ。
『ねぇ、あのやばそうな彼氏は来るの?』
そんな風に私に突然、声をかけてたのはあの由良だ。私には空がまたピリピリと警戒をしているのがわかる。だけど
『来るよ。』
そう私は適当に答える。入学式の来賓に来た事がある優誠が来客として相応しくないと学校側から断られるはずがない。由良はニヤニヤとしながら
『なら、美奈がメイドすれば?』
と言い出した。由良は昔から目立ちたがり屋さんだ。だから今回もメイドは由良がメインでやる事になっている。実際に由良は由良のパパが確か港街で大きな貿易会社をやっているという社長さんだから由良は本物のお嬢様なのだ。
いつも堂々としていて皆に囲まれているのが当たり前でかっこいい流行りの服を着て顔立ちも可愛い由良。私はボーッとしているだけのただの庶民。だから由良は私を何かと言っては私に対して召使いのような扱いをしようとする。
だけど今回は由良の言う事を適当に聞いている場合じゃない。私がメイドなんかすれば優誠が絶対に怒るに決まっているもん。
『もう担当は決まってるでしょ?私はメイドなんか絶対にやらないよ。』
生まれて初めて私はハッキリと自分の意見を由良に言った。少し嬉しそうな空が
『私達は忙しいんだから邪魔をしないで。』
と言って私に驚いた顔をしていた由良を追い払った。由良がこの場から居なくなると空が私の頭をよしよしと撫でながら
『しっかりと言えたね。』
と言って褒めてくれた。いつも適当に聞いて適当に物事をやる私は滅多に断るという事をしない。
私が断った事で皆が嫌な顔をして逆に余計な時間がかかってしまうくらいならば適当でも文句を言わないでよという感じで私はすぐに物事を引き受けてしまう。
私のその性格を昔から心配している空だ。由良みたいな子に私は顎で使われてしまうタイプだと私にいつも空は嫌な事は断らないとダメだよと言っていた。
『ねぇ、あのやばそうな彼氏は来るの?』
そんな風に私に突然、声をかけてたのはあの由良だ。私には空がまたピリピリと警戒をしているのがわかる。だけど
『来るよ。』
そう私は適当に答える。入学式の来賓に来た事がある優誠が来客として相応しくないと学校側から断られるはずがない。由良はニヤニヤとしながら
『なら、美奈がメイドすれば?』
と言い出した。由良は昔から目立ちたがり屋さんだ。だから今回もメイドは由良がメインでやる事になっている。実際に由良は由良のパパが確か港街で大きな貿易会社をやっているという社長さんだから由良は本物のお嬢様なのだ。
いつも堂々としていて皆に囲まれているのが当たり前でかっこいい流行りの服を着て顔立ちも可愛い由良。私はボーッとしているだけのただの庶民。だから由良は私を何かと言っては私に対して召使いのような扱いをしようとする。
だけど今回は由良の言う事を適当に聞いている場合じゃない。私がメイドなんかすれば優誠が絶対に怒るに決まっているもん。
『もう担当は決まってるでしょ?私はメイドなんか絶対にやらないよ。』
生まれて初めて私はハッキリと自分の意見を由良に言った。少し嬉しそうな空が
『私達は忙しいんだから邪魔をしないで。』
と言って私に驚いた顔をしていた由良を追い払った。由良がこの場から居なくなると空が私の頭をよしよしと撫でながら
『しっかりと言えたね。』
と言って褒めてくれた。いつも適当に聞いて適当に物事をやる私は滅多に断るという事をしない。
私が断った事で皆が嫌な顔をして逆に余計な時間がかかってしまうくらいならば適当でも文句を言わないでよという感じで私はすぐに物事を引き受けてしまう。
私のその性格を昔から心配している空だ。由良みたいな子に私は顎で使われてしまうタイプだと私にいつも空は嫌な事は断らないとダメだよと言っていた。