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一秒に見えた世界
第6章 どこまで信用をしたらいいの?
次の日は朝からもうママはいなかった。私はお風呂に入ってから服を着替えて家にあった食パンを適当にかじっていた。

それから結城さんが私を迎えに来てくれた。わざわざ大阪の有名な産婦人科まで私を連れて行った。

近所だと私に変な噂が出たら困るからと言って結城さんが笑っていた。

きっと優誠が私に気を使えって命令してるんだと私にはわかった。病院ではすぐにピルが3ヵ月分貰えた。でも問題は次の生理までそのピルは使えないって事だった。

今月さえ無事に生理がくれば私は大丈夫。

そんな事を考えてたらいつものエステに着いた。

いつも通りのエステだったはずなのにお店が急に騒がしくなった。

なんだろう?

と私は気になるけどオイルマッサージの最中だった私には全く状況がわからない。紺色の制服のお姉さんがバタバタと忙しなく私が居る部屋から出て行った。

他のピンク色の制服のお姉さんが

『また御剣社長の女が来た?』

『捨てられた方でしょ?』

とかヒソヒソと言ってるのが聞こえた。私は聞き耳を立てながら寝たフリだけを続けたけど誰かが

『シッ…、迂闊な事を言っちゃやばいって。』

って話しを止めてしまった。私のマッサージが終わったから私は着替えを済ませてお店から出ようとしたらピンク色の制服のお姉さんに止められた。

なんで?

とか私が思ったら

『優誠が来てるのは外に結城さんが居るからわかってんのよ。早く呼んでってば。』

とかなりヒステリックな女の人の声がした。

優誠が来てる?

そんな事は絶対に有り得ないのだからとその女を人が気になって私はお店のお姉さんが止めるのも聞かずにお店の受付の前へと向かった。

私がお店の入り口に向かうと紺色の制服のお姉さんが

『本日は御剣の社長はご来店ではありません。他のお客様にご迷惑になりますからお帰り下さい。』

とヒステリックな女の人に言っていた。女の人はかなり派手なスーツに派手な化粧をしていて少しお酒臭かった。私は女の人の横を黙って通り抜けて結城さんが待つ車に乗った。

車が発信したら女の人がお店から飛び出して来るのが私には見えたけど私は黙って前だけを見ていた。

優誠の昔の恋人なんだ…。

私にはそれがわかってしまった。私はあの人みたいにやっぱり遊ばれて簡単に捨てられちゃうのかも。

その時の私はそう思った。
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