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官能な小説①~パパきもちいい~BL編
第1章 誕生日
目を開けるとそこに父さんの優しい顔があった。

知らぬ間に膨らんだ涙の滴にキスされる。

身体が温かいものに包まれる。

そして、唇に暖かく優しいキスの雨。


「大丈夫だから。いつまでも私が傍にいるよ。どんなことがあっても、いつも一緒だよ。だから…私を信じて…」


大丈夫だから…どんなことがあっても傍にいる…そう何度も繰り返し囁かれる。

朦朧とする頭で、父さんのことを考える。

父さんだって僕と同じように悩んできたのかもしれない。

戸惑い、苦しんできたのかもしれない。

僕はずっと一人だと思っていた。

でも今は違うような気がしてきた。

いつも、すぐ側で同じことを悩んでくれていたんだね。

そして今、父さんが僕の後ろめたくて汚いこの恋心をまっすぐに肯定してくれているように思えた。

自分のこの気持ちを知った時から、凍りついていった心が少しずつ溶けていく気がした。

父さんの大きな優しさに包まれているようだ。

溢れだす涙をすべて父さんが唇ですくい取ってくれる。

ああ、僕が好きになった人はなんてあたたかいんだ…







「………パパ」










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