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小説よりスゴいこと
第2章 会社で……
フロアに足を踏み入れる。
普段は賑やかなそこは薄暗く、しんとした中で人のささやかな声だけがやけに響いているように感じられた。
扉越しの時よりも、フロアに入った今ではその声に一種の官能めいた温度が存在しているような気がする。
(も、しかして……)
昨日読んだ本の内容が、脳裏によぎった。
そんなわけないと思いながらも、好奇心と興奮に愛の身体が動いてしまう。
心臓がドキドキして、知らないうちに息を潜め、愛は一歩ずつ音を立てないように奥へと進んで行った。
いくつかの部署が使っているそのフロアは広く、部署ごとにパーテーションで簡単に仕切られている。
入って一番手前のブースには、誰もいない。
声も、もっと奥から聞こえてきているようだ。
普段は賑やかなそこは薄暗く、しんとした中で人のささやかな声だけがやけに響いているように感じられた。
扉越しの時よりも、フロアに入った今ではその声に一種の官能めいた温度が存在しているような気がする。
(も、しかして……)
昨日読んだ本の内容が、脳裏によぎった。
そんなわけないと思いながらも、好奇心と興奮に愛の身体が動いてしまう。
心臓がドキドキして、知らないうちに息を潜め、愛は一歩ずつ音を立てないように奥へと進んで行った。
いくつかの部署が使っているそのフロアは広く、部署ごとにパーテーションで簡単に仕切られている。
入って一番手前のブースには、誰もいない。
声も、もっと奥から聞こえてきているようだ。