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小説よりスゴいこと
第2章 会社で……
「ごめんね、坂上ちゃん、また」
少し首をかしげて愛を見る唯の、明るい茶色のボブヘアがさらりと揺れる。
艶やかなその髪はいつも綺麗に整っていて、軽く内巻きになったボブヘアが唯の華やかな顔立ちによく似合っている。
スラリと細長いスタイルに、華やかだけどオフィスに馴染む服装。
細長い整った形の指先はベージュのマニキュアで飾られていて、どこもかしこも綺麗だった。
「ほんと、ごめんね」
和希が、愛に向かってにこりと笑う。
営業部の和希は黒髪だが、清潔感のある出で立ちと今風の少しだけ長い髪をワックスでセットしていて、今すぐにでも雑誌に出れそうだ。
身長は男性の平均程だろうが、適度についた筋肉がスーツの上からでもわかる。
近くの女性社員が、横目でこちらをーー和希を見ているのを愛は感じていた。