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この香りで……。
第23章 眠り姫
「宮崎……」と聞き覚えのある声が枕元に聞こえて、誰かの含み笑いの息づかいが聞こえる。
――ぶ、部長? さっき、唇に……。
胸の奥がキュンと鳴いて、耳たぶが熱を帯びるのが分かる。
「宮崎……お前、大丈夫か?」
奈々葉の目の前に里井の顔がアップになる。
里井の顔が滲む。
「部長、もう大丈夫なんですか……」
「お前、何泣いてんだよ、ん……?」と里井の大きな手が奈々葉の頭を包んだ。
少女の声を思い出す。
「……あの……詠美さん……あの女の子は……」
奈々葉は少女の声のことを詠美に話し始めた。
――ぶ、部長? さっき、唇に……。
胸の奥がキュンと鳴いて、耳たぶが熱を帯びるのが分かる。
「宮崎……お前、大丈夫か?」
奈々葉の目の前に里井の顔がアップになる。
里井の顔が滲む。
「部長、もう大丈夫なんですか……」
「お前、何泣いてんだよ、ん……?」と里井の大きな手が奈々葉の頭を包んだ。
少女の声を思い出す。
「……あの……詠美さん……あの女の子は……」
奈々葉は少女の声のことを詠美に話し始めた。