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一夜だけの恋人 〜妹の姫初め
第4章 ラブホ
駅からどんどん離れると、コロッケか何かを揚げたような油の匂い……。そのビルの間を何ブロックか歩いた所に飲食店街が並び、更に歩くと、色とりどりの怪しげな看板が並ぶ大人の街になる。バブルの頃は呼び込みと客が溢れかえっていたらしいが、今は空き店舗も多く。客の通りもまばらだ。
「お兄ちゃん……」
俺の手を握る夏芽の手に力が入る。
飲食店街を抜けた所にホテルがある。ステーションホテルよりもきらびやかなその入り口に『空室』と書かれた看板と、建物の横の路地には暖簾のような長い幕が掛かっている駐車場の入り口がある。俺たちの後ろから来たカップルらしい若い男女が顔を伏せるようにして足速にそこ消えて行った。無意識に目でその行き先を追う。
「こんな所にホテルなんて……ね?」
と言って、夏芽の手が俺を引っ張った。
「お兄ちゃん……」
俺の手を握る夏芽の手に力が入る。
飲食店街を抜けた所にホテルがある。ステーションホテルよりもきらびやかなその入り口に『空室』と書かれた看板と、建物の横の路地には暖簾のような長い幕が掛かっている駐車場の入り口がある。俺たちの後ろから来たカップルらしい若い男女が顔を伏せるようにして足速にそこ消えて行った。無意識に目でその行き先を追う。
「こんな所にホテルなんて……ね?」
と言って、夏芽の手が俺を引っ張った。