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一夜だけの恋人 〜妹の姫初め
第4章 ラブホ
「ラブホか……」
恋人同志ならラブホっていうのもありかも知れない、と一瞬スケベ心が出てしまった。でも、考えてみれば、兄貴とラブホなんてある訳がない。本当の恋人ならともかく。俺の丨心《なか》の天使と悪魔が俺に囁く。
「だよな……帰ろうか。夏芽……」
俺はそこから立ち去ろうと夏芽の手を引く。
「私さ……」
一瞬、時間が止まる。
「うん……」
「いいじゃん。私、ちょっとだけ興味があるの」
「えっ?」
俺はホテルを指差す。
「うん、こういうホテルって泊まったことがないから……ね? 見学だけ……」
見学だけではすまないような気がした。