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永遠に見えた世界
第11章 馬鹿女!!
美奈はそういう女なんだ。ヤケクソでもこの先も俺と居る事を決めた美奈に俺は嬉しかった。

だけど俺は親父の話しを忘れていた。ただ美奈が俺とこうやって一緒に居る事を当たり前として受け入れた事に俺はもう満足をしていた。

今度は俺が美奈にキスをしてやる。美奈の身体の力が抜けて俺に全てを任せるという顔を美奈がする。生理じゃなかったら俺が襲いたくなるくらいに色っぽい顔をする美奈だ。

何もするわけでもなく大した話しをするわけでもなくただ2人で一緒に居るだけだったが美奈はずっと機嫌が良く俺の腕の中にいる。

美奈がそうやって俺のそばに居たがるのは初めての事だ。いつもは俺が美奈を確認をするのに今日は美奈の方が俺を確認をするようにして見た。

今夜は飯を出前で済ませた。寝付くまで美奈は俺の服をずっと掴んでいた。俺はただそんな美奈を抱いたまま眠った。

朝になり起きてからも美奈は俺にくっついて来る。俺は美奈に出掛けられるかを聞いてみた。美奈が多分大丈夫だと言うから近所の喫茶店でモーニングを食わせてから美奈を百貨店に連れて行った。

百貨店ではいち早くフロアマネージャーが俺に気付くと挨拶に出て来た。ここの経営会社は剣菱だからある意味それは当たり前の事だ。マネージャーが

『御剣様、今日はどういったご要件でしょうか?』

と聞いて来る。俺は

『この前のルージュじゃダメだ。』

と答えた。マネージャーは各店舗からルージュをかき集めて美奈の前に並べていた。美奈は呆れた顔をして俺に

『優誠はどんなのがいいの?』

と言って来る。もう既にルージュなんか適当でいいだろう的な美奈の態度が始まった。俺は

『ピンク。』

と美奈に言うが、美奈はピンクならどれでも同じだと露骨に嫌な顔をする。だから俺は

『もっと桜みたいに白いピンクだ。』

と美奈に説明をする。すると美奈が突然、真っ赤な顔をして俺を見始めた。なんか恥ずかしい事を考えた時のような顔で美奈は1人で鯉のように口をパクパクとさせていやがる。

何を考えたのかは知らんけどそんな顔をされたら一緒に居るこっちが恥ずかしくなるだろがと俺は美奈に言いたくなって来る。

そうやって俺が一瞬でも不機嫌になると美奈にはわかるらしく慌てて白っぽいピンクのルージュを俺に見せて来た。
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