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秘密のピアノレッスン
第2章 目覚め
奏馬先生に教わるようになって1ヶ月が過ぎた10月の始め、レッスン場所の変更があった。
家から歩いて15分の誰もが知る高級な高層マンションだ。
マンションにしては珍しく楽器演奏OKで、防音室も完備されている物件だったらしく、奏馬先生はその最上階に住んでいた。
私以外の生徒二人は家から近くなり、通いやすくなったようだったが、私は逆に少し遠くなってしまった。
けれど、まあ仕方がない。
レッスンは続けていきたいので、言われたとおりに通うことにした。
先生のマンションはオートロック。
重厚な大理石造りのエントランスにて、部屋番号「1901」を押す。
「はい」
「た、滝沢です」
部屋のボタンで先生にエントランスの扉を開けてもらって、エレベーターに乗った。
低層の建物が多いこの界隈で、19階からの眺めはとても見晴らしがよく、先生の部屋の前から見える風景を眺めてからドアを開ける。
19時から一時間のレッスン。冬至に近づくたびどんどん日の入りの時間が早まっているのがわかって、景色を見るのがちょっとした楽しみになっていた。
家から歩いて15分の誰もが知る高級な高層マンションだ。
マンションにしては珍しく楽器演奏OKで、防音室も完備されている物件だったらしく、奏馬先生はその最上階に住んでいた。
私以外の生徒二人は家から近くなり、通いやすくなったようだったが、私は逆に少し遠くなってしまった。
けれど、まあ仕方がない。
レッスンは続けていきたいので、言われたとおりに通うことにした。
先生のマンションはオートロック。
重厚な大理石造りのエントランスにて、部屋番号「1901」を押す。
「はい」
「た、滝沢です」
部屋のボタンで先生にエントランスの扉を開けてもらって、エレベーターに乗った。
低層の建物が多いこの界隈で、19階からの眺めはとても見晴らしがよく、先生の部屋の前から見える風景を眺めてからドアを開ける。
19時から一時間のレッスン。冬至に近づくたびどんどん日の入りの時間が早まっているのがわかって、景色を見るのがちょっとした楽しみになっていた。