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秘密のピアノレッスン
第13章 12年

「また痛められたら俺が困るんだよ」
私と佳苗先生の間に、先生が割り込んでゴミを奪っていく。佳苗先生は不満げな顔で反論する。
「何よ。カッコつけて。更紗ちゃん、この子ちゃんと教えてる?アラサーにこの子って言うのも何だけど」
「母さん、もういいから座ってろ」
いつものスマートな先生が男の子になった。寝起きの時もそうだったな。
気を許すとそうなるのかもしれない……。
「偉そうにー。だから彼女できないのよー」
先生にべーっと舌を出している佳苗先生。「彼女」というフレーズに私と先生の空気が固まったように思えた。
あんな淫らな行為を重ねたと言えど、まだつきあい始めたばかりだし、何より私はレッスン生なんだし、今は佳苗先生には伝える時ではないのかもしれない。
先生は結局佳苗先生には何も答えずに、黙々と飾りを外していた。
片づけが終わり、ひと段落ついて帰ろうとしていると、佳苗先生が私を呼んだ。
「更紗ちゃん、ちょっとこれ、見てみない?昔のビデオだから、画像が荒いけど――」
そう言って、佳苗先生はゆっくりとソファに腰掛け、ふふっと笑いながらテレビをつけた。
私と佳苗先生の間に、先生が割り込んでゴミを奪っていく。佳苗先生は不満げな顔で反論する。
「何よ。カッコつけて。更紗ちゃん、この子ちゃんと教えてる?アラサーにこの子って言うのも何だけど」
「母さん、もういいから座ってろ」
いつものスマートな先生が男の子になった。寝起きの時もそうだったな。
気を許すとそうなるのかもしれない……。
「偉そうにー。だから彼女できないのよー」
先生にべーっと舌を出している佳苗先生。「彼女」というフレーズに私と先生の空気が固まったように思えた。
あんな淫らな行為を重ねたと言えど、まだつきあい始めたばかりだし、何より私はレッスン生なんだし、今は佳苗先生には伝える時ではないのかもしれない。
先生は結局佳苗先生には何も答えずに、黙々と飾りを外していた。
片づけが終わり、ひと段落ついて帰ろうとしていると、佳苗先生が私を呼んだ。
「更紗ちゃん、ちょっとこれ、見てみない?昔のビデオだから、画像が荒いけど――」
そう言って、佳苗先生はゆっくりとソファに腰掛け、ふふっと笑いながらテレビをつけた。

