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秘密のピアノレッスン
第16章 呪縛から
そうだ。
お尻は嫌などといいながら、先生の顔に擦り付けるようにしていたのは私。
今も、弄らないでと言いながら、先生の手の甲を押さえて、その憧れの指が出て行かないように、腰を振っているのは、私……。

先生は上気した顔で頬をすりつけ、首元を吸い上げながら甘く囁く。

「本当に嫌なら、ちゃんと嫌がって。俺は、そんなことで君を嫌いになったりしないから」
「あっ、あぁっ、嫌じゃない……奏馬さん、好き……」

先生の汗ばむ額に口付けをして、滾る怒張ボクサーパンツにそっと指を這わせた。

「わ……もうこんなに……硬い…」

感嘆の声を漏らすと、先生は私の肩を引き、激しいキスを交わしながら一枚ずつ服を脱ぎ捨てた。

最後に先生の体に残ったネイビーのボクサーパンツ。
先生は横たわる私の目の前で膝立ちになる。
引き締まったしなやかな肢体は、何度見てもどきりとするほど美しい。

「……脱がせて」

私の目の前で、ネイビーの薄い生地の下で先生の情欲が猛々しく勃起している。
私は、ごくりと喉を鳴らし、そっとゴムに指を掛け引き下げる。

ぶるんっ、と飛び出した硬いそれは、生き物のように私を睨みつけていた。

「おおきい……すごく」

口を開けて、先端を舌に乗せた。するんと滑らかな先生の先をちろりと舐め、とろけた口内で柔らかく包んだ。
熱を持った先生の匂いを感じたら、体の内側から熱く溶けてしまう。

「……無理はしないでいいからね」

先生は、憂いを秘めた眼差しでガーゼをそっと撫で、少しの間、されるがままでいてくれた。
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