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秘密のピアノレッスン
第6章 秘密のレッスン

「僕のレッスン、つまんなくない?」
「え……?」
質問の内容に驚いたが、つまんないなんて思ったことは一度もない。
「つまんなくないですよ。何でそんなことを……」
先生は、ふ、と笑い、話を続けた。
「やっばり辞められちゃうと、堪えるね」
「前の時間の男の子……ですか?」
「うん。そう」
先生がにこりと笑う。
だから今日、中学生の子が来ていなかったんだ、
「でもね、ピアノより大事なことも、たくさんあるのは僕も知ってるから、仕方ない。仕方ないんだけど……一言、話してくれたらなぁと思ってね。結果、教室をやめることになってもいいんだ。何か、話してくれれば、力になれることがあったかもしれないのに」
そう話す先生は、寂しげで。
私も切なくなった。
ピアノより大事なこと……。
「私は、ピアノが大事です」
「ありがと。……ちょっと、自信なくしちゃってね。滝沢さんが来てくれるまでは続けようかな」
私なんかに、そんな言葉をかけてくれるなんて。
「え……?」
質問の内容に驚いたが、つまんないなんて思ったことは一度もない。
「つまんなくないですよ。何でそんなことを……」
先生は、ふ、と笑い、話を続けた。
「やっばり辞められちゃうと、堪えるね」
「前の時間の男の子……ですか?」
「うん。そう」
先生がにこりと笑う。
だから今日、中学生の子が来ていなかったんだ、
「でもね、ピアノより大事なことも、たくさんあるのは僕も知ってるから、仕方ない。仕方ないんだけど……一言、話してくれたらなぁと思ってね。結果、教室をやめることになってもいいんだ。何か、話してくれれば、力になれることがあったかもしれないのに」
そう話す先生は、寂しげで。
私も切なくなった。
ピアノより大事なこと……。
「私は、ピアノが大事です」
「ありがと。……ちょっと、自信なくしちゃってね。滝沢さんが来てくれるまでは続けようかな」
私なんかに、そんな言葉をかけてくれるなんて。

