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秘密のピアノレッスン
第7章 雨
先生は、どんな女の人が好きなんだろう。
少なくとも私ではないことは、わかっているけれど……。
翌週からレッスンの開始時間が早くなった。
辞めた男の子の時間枠が詰まって、前倒しになったのだ。
冬の18時はもう真っ暗で、ほとんど夜と変わらない。その日は雪に変わりそうな雨が降っていた。
「こんばんは……」
オートロックを開けてもらってから、先生の家のドアを開けた。
傘立てに傘を入れて、そうっと家に入ったら、玄関に赤のバレエシューズが置いてあり、ソナチネの音が聞こえてきた。
先生のもう一人の生徒は小学生の男の子だと思っていたけれど。
この靴を見ると、新しい生徒さん、なのかな。
リビングのドアのガラスから覗いて見えたのは……きれいな女の人。
大学生か、OLさん……かな。
先生は真剣に指導していて、女の人も真面目にアドバイスを聞いている。
……こんなきれいな人のレッスンもしてたんだ。
それじゃあ、私なんて尚更範疇外だろうな……。
先週、先生には会わせる顔がないと思っていたのに。
やっぱり先生に会いたくてまた来てしまった。
少なくとも私ではないことは、わかっているけれど……。
翌週からレッスンの開始時間が早くなった。
辞めた男の子の時間枠が詰まって、前倒しになったのだ。
冬の18時はもう真っ暗で、ほとんど夜と変わらない。その日は雪に変わりそうな雨が降っていた。
「こんばんは……」
オートロックを開けてもらってから、先生の家のドアを開けた。
傘立てに傘を入れて、そうっと家に入ったら、玄関に赤のバレエシューズが置いてあり、ソナチネの音が聞こえてきた。
先生のもう一人の生徒は小学生の男の子だと思っていたけれど。
この靴を見ると、新しい生徒さん、なのかな。
リビングのドアのガラスから覗いて見えたのは……きれいな女の人。
大学生か、OLさん……かな。
先生は真剣に指導していて、女の人も真面目にアドバイスを聞いている。
……こんなきれいな人のレッスンもしてたんだ。
それじゃあ、私なんて尚更範疇外だろうな……。
先週、先生には会わせる顔がないと思っていたのに。
やっぱり先生に会いたくてまた来てしまった。