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エレベーターガール
第5章 冷蔵庫

「では下ろしていきますが、壁に傷つけないようご覧になりますか?」

「あ、あっ…はい。」

そう、我が家のリビングは2階にあり狭い階段を家具を上げ下げするのはちょっと大変だ。

作業員に促され、彼らの後についていき、見守ることにする。

近くにいけば、汗と男の臭いがしてムンとし、張り出た肩甲骨を間近で見ていた。

こんな逞しい体に包まれて抱かれたら…
すれ違い夫婦で久しく夫との交わりがないとはいえ、昼間から行き当たりの男性に対し何てことを考えてるの?
不謹慎な…

そう自分をたしなめつつも、本来見るべき壁でなく、二人の男の体を眺めていた。



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