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第5章 冷蔵庫

私に話しかけてくる男の方が先輩のようで、もう１人に指図している。

まさにガテン系の体格に武骨な顔立ちだが、後輩に指図するように私にも命令されたら、何でも従ってしまいそうだ。

２０代後半に思える後輩はペコペコしながら先輩の指示に従い可愛らしく見える。
少し細身に見えるが、いわゆる細マッチョで逞しい腕やｷｭｯと締まった腰に目を奪われていた。


男たちが玄関に差し掛かり一度荷を下ろそうとする。

｢ちょっと待ってください。私が開けますから…｣

半開きの玄関を通りそうもない冷蔵庫に、荷を下ろさずに済むように男たちの脇をすり抜けた。