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どうか、その声をもう一度
第6章 崩れたオペラ
一番太い個所がめり込んでいく瞬間、腹の奥底からせり上がる興奮で目の前が光ったように見えた。ゆっくりと時間をかけて奥まで押し込んで息をつく。隆也のモノよりも太く、長い、淫らな玩具。挿入しただけで頭がおかしくなってしまいそうだ。
「それで終わりじゃないだろ」
命じられるがまま、バイブの根元を掴み、浅く抜き差しをする。自分の手で行っていることとはいえ、バイブが抜けていくときには、膣はそれを惜しむようにぎゅっとしぼまり、押し込むとこれまた快感で強く締まった。
知らず知らずの内に手の動きは速くなっていく。もっと、もっとと思えば思うほど、あふれた愛液は泡立ち、シーツを汚していった。
もし、声が出せたら私はどんな風に喘いだろう。隆也はそれをいやらしい声だと罵るだろうか。ああ、でも、もし声を失っていなかったらこんなことにはなっていなかった。
抜き差しが速くなるとバイブを咥えこんだ膣は、ぐぽ、とか、ぬぽ、とかとにかく言葉では表しきれないような卑猥な音を上げる。早く、イきたい。その一心で絶えずバイブを動かした。どれだけ時間が経ったか頭が朦朧としてくると下腹部に違和感が走る。排尿感によく似た感覚。僅かな私の表情を察したのか、隆也が、いいよ、と言った。
「…!」
抉るようにぐいとバイブを押し込んだと同時に、勢いよく体液が噴き出した。さらさらとした透明のそれはベッドをぐっしょりと濡らす。潮吹きというのだと教えてくれたのは隆也だった。こうなった後は酷く身体がだるくなって、気持ち良かったということ以外なにも考えられなくなる。
「……っ…」
バイブを抜くことも面倒でベッドに倒れ込むと隆也が近づいてきてスイッチを入れた。クリトリスへの刺激と、中を掻きまわすシリコンの刺激で目を見開く。力の入らない腕を伸ばして隆也に縋りつくが、彼の目は私を見ていない。