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どうか、その声をもう一度
第6章 崩れたオペラ
◇◆
セックスが快楽を覚える行為で良かったと心底思う。蝋を垂らされる以外のことはすべて私の興奮を煽った。無理やり挿入されたって隆也が腰を動かせば、私の身体は淫らに反応して、だらだらと愛液をあふれさせる。
乱暴な行為の合間に優しく身体を撫でられるとそれはそれでぞくぞくして、ああ、次はどんな風に私の身体に触れるのだろうなんて思ってしまう。
自宅に戻ってからは寝室に向かう前にまず玄関で押し倒された。車の中で吐き出された精液は乾いて大体にこびりついていたけれど、彼も私も構わなかった。
靴を脱ぐこともなく、玄関で四つん這いになり彼を受け入れる。最早、私たちは言葉を失った獣だった。穿たれる度に膣がぎゅうぎゅうと彼のモノを締めつけているのは分かったし、彼の手が口元に回ってくれば私は躊躇なく彼の指を咥え、舌を絡ませた。
2回目の射精のあとは本人の意志とは裏腹に勃起しないらしいと気付いたのはいつだったか。思い出したところで意味などないことを考えていると呻きと共に隆也が達した。ずるりと萎えたモノが抜けていくと膣口からこぼれた体液が床を汚した。
「沙英、まだだよ」
ぐったりと玄関に倒れこめば、彼は優しい手つきで私の靴を脱がせ、自らも靴を脱ぐと私の身体を抱き上げる。寝室に向かい、ベッドに下ろされた。のそのそと服を脱ぎ始めると、いいこだね、とこれまた優しい声が響く。
吊る、とか、蝋を使うとかほのめかしていたが隆也はいつもの箱から太いバイブを取り出すと私に舐めさせた。唾液でどろどろになったそれを私に手渡し、自分で挿入しろと言う。
「気持ち良くなってるところ、俺に見せて」
言うなり服を脱ぎ、革張りの椅子へと腰を下ろす。股間にぶら下がるモノは力なくだらりと垂れていた。サイドボードに背中を預け、隆也に向かって足を大きく開く。快感を求めてひくつく割れ目。ごくりと唾を飲み込んで、シリコンの先端を宛がった。