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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第6章 神速! 沖田総司!!
きんっ、きん!
火花を散らしてふたつの刀が絡まり合う。身のこなしも刀の振りも、沖田が一枚早い。花楓の力を借りてもなお、刹那のタイミングで後れを取る。
ふう。
両者の間に距離が空き、胸いっぱいに冷えた夜の空気を吸い込む。
花楓は、と目を向けると両手で口を覆っていた。刀と刀が撃ち合うたびに花楓の体には大きな快感が打ち寄せているはずだが、戦いの邪魔をしないように、そして俺の集中を切らさないようにと花楓は必死に自分の戦いを繰り広げている。
逆に言えば、沖田は花楓がそうしなければならないほどの強敵だった。
でも、大丈夫。俺は負けないよ、花楓。
「強いですね」
「そっちこそ」
「こんな楽しい戦いは久しぶりです。相手を憎む気持ちがないからでしょうかね」
「こっちにゃそんな余裕は全然ないけどな…」
沖田の言うことも分からなくもない。俺も沖田を憎む気持ちは一切ない。お互いの命を奪い合う戦いだというのに、どこか爽やかな気持ちすら感じる。
命を斬る刀はお互いの信念。
相手を敬う気持ちがお互いの剣を爽やかなものにしている。殺気は余計な邪気を含まず、剣気が呼応してより強い戦いを演じる。
もう一度大きく息を吸う。乱れた息が徐々に整う。
ちゃきっと鍔を鳴らして二人同時に刀を構える。
火花を散らしてふたつの刀が絡まり合う。身のこなしも刀の振りも、沖田が一枚早い。花楓の力を借りてもなお、刹那のタイミングで後れを取る。
ふう。
両者の間に距離が空き、胸いっぱいに冷えた夜の空気を吸い込む。
花楓は、と目を向けると両手で口を覆っていた。刀と刀が撃ち合うたびに花楓の体には大きな快感が打ち寄せているはずだが、戦いの邪魔をしないように、そして俺の集中を切らさないようにと花楓は必死に自分の戦いを繰り広げている。
逆に言えば、沖田は花楓がそうしなければならないほどの強敵だった。
でも、大丈夫。俺は負けないよ、花楓。
「強いですね」
「そっちこそ」
「こんな楽しい戦いは久しぶりです。相手を憎む気持ちがないからでしょうかね」
「こっちにゃそんな余裕は全然ないけどな…」
沖田の言うことも分からなくもない。俺も沖田を憎む気持ちは一切ない。お互いの命を奪い合う戦いだというのに、どこか爽やかな気持ちすら感じる。
命を斬る刀はお互いの信念。
相手を敬う気持ちがお互いの剣を爽やかなものにしている。殺気は余計な邪気を含まず、剣気が呼応してより強い戦いを演じる。
もう一度大きく息を吸う。乱れた息が徐々に整う。
ちゃきっと鍔を鳴らして二人同時に刀を構える。