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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第7章 最終決戦! 土方歳三!!
「小次郎」
鋭い語気が俺を突き刺す。
「余計な気を回している余裕はないぞ」
鬼の空気を纏い、土方が冷たく言う。
「先程から刀を撃ち合わせるのを避けているように見える。おそらく、その女が理由だと思うが、俺相手にそんな余裕があるのか?」
背中に花楓の視線を感じる。どうやら土方にはお見通しだったようだ。
花楓のことは何の心配もいらない。それでも負担を少しでも軽くしたかった。
本当は牽制の攻撃の後、一撃で勝負をつけるつもりだった。
でも、そう甘くはなかった。
それに、花楓を気に掛けるというのは、花楓を信頼していないということに繋がりかねない。
「全てを預けることを信頼というのだ」
土方の不意の言葉。俺ははっと背後に顔を向ける。一瞬の気の散じが命取りともなる戦いの中で。
「小次郎…?」
「花楓、悪い。でも、まだ頑張ってくれるよな」
「うん…あたしは大丈夫」
ありがとう。その言葉の代わりに俺は刀の柄を強く強く握りしめる。
「土方」
「おう」
「ここからは正真正銘の全力だ」
「受けよう」
二人の剣気に圧されて、ひゅうっと風が離れていく。
鋭い語気が俺を突き刺す。
「余計な気を回している余裕はないぞ」
鬼の空気を纏い、土方が冷たく言う。
「先程から刀を撃ち合わせるのを避けているように見える。おそらく、その女が理由だと思うが、俺相手にそんな余裕があるのか?」
背中に花楓の視線を感じる。どうやら土方にはお見通しだったようだ。
花楓のことは何の心配もいらない。それでも負担を少しでも軽くしたかった。
本当は牽制の攻撃の後、一撃で勝負をつけるつもりだった。
でも、そう甘くはなかった。
それに、花楓を気に掛けるというのは、花楓を信頼していないということに繋がりかねない。
「全てを預けることを信頼というのだ」
土方の不意の言葉。俺ははっと背後に顔を向ける。一瞬の気の散じが命取りともなる戦いの中で。
「小次郎…?」
「花楓、悪い。でも、まだ頑張ってくれるよな」
「うん…あたしは大丈夫」
ありがとう。その言葉の代わりに俺は刀の柄を強く強く握りしめる。
「土方」
「おう」
「ここからは正真正銘の全力だ」
「受けよう」
二人の剣気に圧されて、ひゅうっと風が離れていく。