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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第7章 最終決戦! 土方歳三!!
 土方の構えは正眼。ただ癖なのか剣先が左に流れている。戦いに昂ったせいか、最初の構えよりもさらに左に傾いている。

 右の小手ががら空きなんだけど…

 どうもそこに撃ち込む気がしない。撃ち込んだら返される。そんな気がする。
 おそらく右小手は狙われ慣れているだろうし、そうならば返し技のひとつも用意してあるはずだ。

 じりっと土方が間合いを詰める。退がりたいけど退がったら負けるような気がする。目を離した瞬間に猛獣が飛びかかってくる。そんな危険は気配を感じてどうにかそこに踏みとどまる。

 守ってばかりじゃジリ貧になる。ならばこちらから仕掛けるしかない。

 攻めるのは…右の小手。

 俺は鋭く刀を突き出す。悠々とかわす土方。しかし突きは囮だ。突き出した刀を軽く引き、相手の肌を浅く裂く。沙川古流の技のひとつだ。

「ちっ」

 舌打ちひとつであっさり見切り、切っ先を俺に向けたまま突進してくる。その動きは俺の刀の引きよりも早い。

 まずいっ!

 とっさに身をよじってかわすも左の二の腕を浅く掻かれた。

「あうっ!」

 背後で花楓が悲鳴を上げる。刀の撃ち合い、俺のダメージ。全てが花楓の体に性の快感となって駆け巡る。
 腕を掻き切られた痛みが強い刺激となって花楓を襲う。

 くそっ、花楓に余計な負担をかけた。
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