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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第7章 最終決戦! 土方歳三!!
だらり。右手に携えた俺の刀が垂れ下がる。柳生新陰流、無形の位。
土方の剣は目で見て受け止めていてはだめだ。それからでは十分な防御が出来ない。体に余計な力が入り反撃が刹那遅れる。もっと素早く反応しないと攻めに転じられない。そうでなければ俺の腕がこんなに痺れ、守りの時間の方が長くなったりはしない。
深く息を吸ってゆっくりと吐く。体の隅々まで酸素が行き渡るように。
頭に浮かぶのは今日まで戦った男達の顔。
近藤の一撃はもっと重かった。沖田はもっと速かった。
俺がどうにか土方の攻撃を凌げているのは、今までの戦いの経験が大きい。
こうして剣は時代を渡りながら紡がれていく。
様々な命を絶ち、それ以上の想いを乗せて。
縒り合されて太く強く、きっとこの先の時代までずっと。
「柳生の剣と新選組の剣…どちらが強いか…」
ひとり言のように呟く土方の剣気が膨らむ。
「勝負っ!」
裂帛の気合と共に振り下ろされる刀。俺の刀も呼応して動く。
血飛沫が夜空に舞う。
「小次郎っ!」
花楓の悲鳴が耳に木霊した。
土方の剣は目で見て受け止めていてはだめだ。それからでは十分な防御が出来ない。体に余計な力が入り反撃が刹那遅れる。もっと素早く反応しないと攻めに転じられない。そうでなければ俺の腕がこんなに痺れ、守りの時間の方が長くなったりはしない。
深く息を吸ってゆっくりと吐く。体の隅々まで酸素が行き渡るように。
頭に浮かぶのは今日まで戦った男達の顔。
近藤の一撃はもっと重かった。沖田はもっと速かった。
俺がどうにか土方の攻撃を凌げているのは、今までの戦いの経験が大きい。
こうして剣は時代を渡りながら紡がれていく。
様々な命を絶ち、それ以上の想いを乗せて。
縒り合されて太く強く、きっとこの先の時代までずっと。
「柳生の剣と新選組の剣…どちらが強いか…」
ひとり言のように呟く土方の剣気が膨らむ。
「勝負っ!」
裂帛の気合と共に振り下ろされる刀。俺の刀も呼応して動く。
血飛沫が夜空に舞う。
「小次郎っ!」
花楓の悲鳴が耳に木霊した。