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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第7章 最終決戦! 土方歳三!!
ぽたぽたと血が足元に垂れる。左の肩を深く斬られた。もう左手は動かないだろう。痛みを通り越して感覚が全くない。
そして土方もまた、胸を大きく裂かれ血を滴らせている。
それでも痛みを感じさせる素振りは一切なく、闘志漲る面構えで俺をしっかりと見据えている。
胸の傷は決して浅くはない。傷口から零れ落ちる血は足元を濡らす前に夜の空気に溶け消えていく。それは土方が現世の者ではないことを如実に表している。
「相撃ちか…」
滴る血を見ながら土方がひとり言ちる。
「決まったかと思ったが反撃を受けた分、浅かったようだな」
血で染まった下端場を分と振り、血糊を吹き飛ばす。
「こうでもしないとあんたに届かないと思ってね」
「ほう」
驚きと興味で切れ長の瞳が大きく見開かれる。
花楓を信じなきゃ、こんな戦法選ばない。
俺の体に土方の刀が大きく食い込む。その衝撃や痛みはどれほどのものか。それに花楓が耐えられるか。
耐えてくれる、きっと。俺はそう信じた。だから左肩を犠牲にした。
右手が残っていればまだ戦える。命さえ失わなければ何度でも戦える。死ぬことがいちばんの悪だ。それが忍の考え方でもある。
「思い切ったことをする。しかしお互いどうやら長くはもたないようだな」
「お互い…?」
ああ、と胸の傷をさす。俺の左手は力なく落ちたままぴくりとも動かない。
「お前は左手が使えず、俺の傷は致命傷に近い。恐らく次が最後になるはずだ」
そして土方もまた、胸を大きく裂かれ血を滴らせている。
それでも痛みを感じさせる素振りは一切なく、闘志漲る面構えで俺をしっかりと見据えている。
胸の傷は決して浅くはない。傷口から零れ落ちる血は足元を濡らす前に夜の空気に溶け消えていく。それは土方が現世の者ではないことを如実に表している。
「相撃ちか…」
滴る血を見ながら土方がひとり言ちる。
「決まったかと思ったが反撃を受けた分、浅かったようだな」
血で染まった下端場を分と振り、血糊を吹き飛ばす。
「こうでもしないとあんたに届かないと思ってね」
「ほう」
驚きと興味で切れ長の瞳が大きく見開かれる。
花楓を信じなきゃ、こんな戦法選ばない。
俺の体に土方の刀が大きく食い込む。その衝撃や痛みはどれほどのものか。それに花楓が耐えられるか。
耐えてくれる、きっと。俺はそう信じた。だから左肩を犠牲にした。
右手が残っていればまだ戦える。命さえ失わなければ何度でも戦える。死ぬことがいちばんの悪だ。それが忍の考え方でもある。
「思い切ったことをする。しかしお互いどうやら長くはもたないようだな」
「お互い…?」
ああ、と胸の傷をさす。俺の左手は力なく落ちたままぴくりとも動かない。
「お前は左手が使えず、俺の傷は致命傷に近い。恐らく次が最後になるはずだ」