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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第2章 決戦! 近藤勇!!

「今日はここで寝るからね」
俺の部屋に布団を敷きながら花楓が勝手に宣言する。いつの間にか布団一式が運び込まれていた。
「は?」
「あんたまだ傷が痛むんでしょ。誰かがそばにいたほうがいいでしょ」
「それはそうだけど」
実際、斬られた右肩が痛んで食事の時に箸を持つのにも苦労した。実は着替えも花楓に手伝ってもらった。確かにいてくれたほうが助かるけども。
俺が四苦八苦しながら風呂に入っている間に花楓は準備を整えたらしい。風呂上がりで下した髪をサラサラと流してパーカーにジャージというお気楽な部屋着姿で、ちゃぶ台を挟んで部屋の反対側に布団を敷く。
「いやいやいや、ちょっと待てって」
「何よ?」
「さすがに同じ部屋はまずいだろ。何かあったらどうするんだよ」
「何かって何よ?」
「何かって、それは…?」
何っていうかナニですよ。夢の中で見た花楓そっくりな女の乱れた姿が頭に思い浮かぶ。
「あんた、何考えてるの?」
ジト目で見られて慌てて右手を振りそうになって痛みに呻いて布団の上に転がった。ふふん、と花楓が鼻で笑う。
「その様子じゃヘンなこと考えても無駄そうね」
「ヘンなこと考えられたくなかったら同じ部屋で寝るなよ」
「怪我人相手に負けたりしないから。考えるのはまあいいとしても、実行に移したら死刑よ、し・け・い」
「考えないってのに」
「じゃあ問題ないじゃない」
何だか上手く言いくるめられてしまった気がする。活発で勝気な花楓は口も達者だ。話術がどうのではなくて、気が付いたらいつの間にか花楓のペースに引き込まれてしまう。
忍術は相手の心身を操ることを目的とする。花楓は立派な忍になれそうだ。
「あんた寝てたから気付いてないだろうけど、あたしずっとここで寝てたのよ」
「え?」
「看病してあげてたんだから、感謝しなさいよ」
花楓は部屋の中央、天井から吊るされた丸い蛍光灯の紐を引く。二回引くとオレンジの常夜灯が薄く部屋を照らす。
「傷が痛んだらすぐに言いなさいよ。薬用意してあるからね」
俺の部屋に布団を敷きながら花楓が勝手に宣言する。いつの間にか布団一式が運び込まれていた。
「は?」
「あんたまだ傷が痛むんでしょ。誰かがそばにいたほうがいいでしょ」
「それはそうだけど」
実際、斬られた右肩が痛んで食事の時に箸を持つのにも苦労した。実は着替えも花楓に手伝ってもらった。確かにいてくれたほうが助かるけども。
俺が四苦八苦しながら風呂に入っている間に花楓は準備を整えたらしい。風呂上がりで下した髪をサラサラと流してパーカーにジャージというお気楽な部屋着姿で、ちゃぶ台を挟んで部屋の反対側に布団を敷く。
「いやいやいや、ちょっと待てって」
「何よ?」
「さすがに同じ部屋はまずいだろ。何かあったらどうするんだよ」
「何かって何よ?」
「何かって、それは…?」
何っていうかナニですよ。夢の中で見た花楓そっくりな女の乱れた姿が頭に思い浮かぶ。
「あんた、何考えてるの?」
ジト目で見られて慌てて右手を振りそうになって痛みに呻いて布団の上に転がった。ふふん、と花楓が鼻で笑う。
「その様子じゃヘンなこと考えても無駄そうね」
「ヘンなこと考えられたくなかったら同じ部屋で寝るなよ」
「怪我人相手に負けたりしないから。考えるのはまあいいとしても、実行に移したら死刑よ、し・け・い」
「考えないってのに」
「じゃあ問題ないじゃない」
何だか上手く言いくるめられてしまった気がする。活発で勝気な花楓は口も達者だ。話術がどうのではなくて、気が付いたらいつの間にか花楓のペースに引き込まれてしまう。
忍術は相手の心身を操ることを目的とする。花楓は立派な忍になれそうだ。
「あんた寝てたから気付いてないだろうけど、あたしずっとここで寝てたのよ」
「え?」
「看病してあげてたんだから、感謝しなさいよ」
花楓は部屋の中央、天井から吊るされた丸い蛍光灯の紐を引く。二回引くとオレンジの常夜灯が薄く部屋を照らす。
「傷が痛んだらすぐに言いなさいよ。薬用意してあるからね」

