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第2章 決戦！　近藤勇！！

　電気を消した部屋の中は暗い。布団の中で俺はじーちゃんの言葉を思い出す。

　悪霊と戦うのが、沙川の宿命。沙川はそれを義務付けられていた。
　影から『表』を支える『裏』の剣。

　『裏』とは影働きを言う。つまりは忍の仕事だ。

　その仕事は多岐に渡る。暗殺、諜報、工作。何世代にも渡ってその地に住み、地元の人に溶け込みながら情報を集め活動の拠点を確保する「草」と呼ばれる仕事もある。街の人達に噂を流し情報を操作することもある。
　そうやって柳生は裏からも時代を支えた。

　そして裏柳生のもう一つの仕事。

　悪霊や妖怪と戦い、時代時代の闇を打ち払う。決して忌み嫌われるような仕事ではないが、世の人はそういう闇で戦う人の存在を知らない。よって彼らもまた『裏』として生きていく。人知れず戦い、誰かを守る。それが彼らの生き方だった。

　その技術と精神は狭川新左衛門によって沙川古流に残されている。