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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第3章 卑劣! 武田観柳斎!!
「何よ、あんた!」

 花楓は背後から新選組隊士に羽交い絞めにされていた。よほどうまく固められたようでいくら花楓がもがいても隊士は決して離してはくれなかった。

「お前、離れろっ!」

 俺が駆け寄るより早く、他の隊士達が壁を作る。ざっと数えて武田以外に四人。一人が花楓を取り押さえ、残りの三人が俺の前に立ち塞がる。

 冷ややかな笑みを浮かべながら武田が壁の向こう、花楓のそばに立つ。

「ふふふ…あなた達の『力』の秘密はすでにお見通しですよ」

 身動きできない花楓の顔を掴み、頬をべろりと舐める。

「ちょ…やめ…っ!」
「お前達、頼みましたよ」

 武田が命令を下すと、俺の前に立った三人が揃って刀を抜いた。

「新選組、大石鍬次郎、参る」

 中央に立つ男が冷たい声でそう言った。
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