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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第3章 卑劣! 武田観柳斎!!

「はうっ、く…」
大石の鋭い踏み込みからの振り下ろしを俺の刀が受ける。同時に花楓の声が跳ねた。
俺の体や刀が衝撃を受けると何かしらの刺激が花楓を襲うようだ。
大石の剣は近藤に比べて幾分劣るようだったが、さすがに隊内でも名の響いた使い手、隙をなかなか見せない。しかも攻撃の全てが急所狙い。「人斬り鍬次郎」の異名通り、人を斬ることに躊躇いのない剣だ。
そして三人の連携が見事だった。
新選組は市内巡察という役目がら、負けることの許されない戦いをしなければならない。必勝の戦いを求められる。
誰もが一騎当千の使い手ではない。それでも必ず勝つ。そのためには数で相手を上回ること。時には一人の相手を数人で取り囲む。
それが新選組の戦いだった。洗練された連携に俺は三人の壁を突破出来ず、花楓の元に辿り着けずにいた。
先日戦った隊士達はここまでの連携は見せなかった。武田観柳斎という軍学者がいるだけでこうも違うのか。
俺と大石達の戦いをしばらく眺めていた武田が、花楓の肩に腕を回す。
「は、離してよっ!」
「そうはいきませんよ。こちらもそろそろはじめましょう」
そんな武田の声が聞こえた。大石の剣をかいくぐり、別の隊士の刀を受け止めた、その瞬間、
「きゃあっ!」
花楓の悲鳴が聞こえた。
大石の鋭い踏み込みからの振り下ろしを俺の刀が受ける。同時に花楓の声が跳ねた。
俺の体や刀が衝撃を受けると何かしらの刺激が花楓を襲うようだ。
大石の剣は近藤に比べて幾分劣るようだったが、さすがに隊内でも名の響いた使い手、隙をなかなか見せない。しかも攻撃の全てが急所狙い。「人斬り鍬次郎」の異名通り、人を斬ることに躊躇いのない剣だ。
そして三人の連携が見事だった。
新選組は市内巡察という役目がら、負けることの許されない戦いをしなければならない。必勝の戦いを求められる。
誰もが一騎当千の使い手ではない。それでも必ず勝つ。そのためには数で相手を上回ること。時には一人の相手を数人で取り囲む。
それが新選組の戦いだった。洗練された連携に俺は三人の壁を突破出来ず、花楓の元に辿り着けずにいた。
先日戦った隊士達はここまでの連携は見せなかった。武田観柳斎という軍学者がいるだけでこうも違うのか。
俺と大石達の戦いをしばらく眺めていた武田が、花楓の肩に腕を回す。
「は、離してよっ!」
「そうはいきませんよ。こちらもそろそろはじめましょう」
そんな武田の声が聞こえた。大石の剣をかいくぐり、別の隊士の刀を受け止めた、その瞬間、
「きゃあっ!」
花楓の悲鳴が聞こえた。

