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記憶の彼方に眠る恋
第6章 両親の決断、紗友莉たちの苦悩
 驚倒し、思わず水のペットボトルを拓麻に手渡す紗友莉。
「拓麻……! 今すぐ救急車を……!」
 しかし、拓麻が紗友莉の腕を素早くつかんで制止する。
「大丈夫だ……。ここから今すぐ離れたい。すまないけど、手を引いて向こうへ連れて行ってくれ」
 言われたとおり紗友莉は、拓麻の手を引き、もと来た道を引き返す。
 すると、近くにバス停とベンチがあったので、紗友莉は拓麻を休ませることに。
 依然として動転している紗友莉は内心「事故現場に連れてくるんじゃなかった」と後悔していた。
 15分ほど休むと、拓麻が顔を上げて言う。
「かなり回復してきたと思う。迷惑をかけてごめんな」
「そんな……。私が現場へ連れてきたのがいけなかったからだし、悪いのは私だよ」
「いや、紗友莉は全く悪くないから気にするな。俺もあそこへ行くことに同意したわけだし、それに、何かアクションを起こさないと、いつまで経っても記憶は戻らないと思うからな……」


 その後、念のためもうしばらく休んでから、二人は帰路についたのだが―――。
 帰宅後、リビングに入ったところで、拓麻は再び頭を抱えて苦しみ出してしまった。
 予想外の事態に慌てる紗友莉と拓麻の両親だったが、今度は幸いにもすぐに拓麻が少し回復した様子を見せる。
 拓麻は穏やかな表情で言った。
「ちょっと頭が痛くなっただけだし、大丈夫。部屋で休んでくるよ」
 拓麻は紗友莉に向かって、「ついてきてくれ」と伝わるような合図を送る。
 ところが、紗友莉だけでなく、両親も心配して、拓麻の部屋まで一緒についてきた。
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