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記憶の彼方に眠る恋
第6章 両親の決断、紗友莉たちの苦悩

拓麻が自分のベッドに横たわると、父親が紗友莉に向かって尋ねる。
「事故以来もうだいぶ時間が経つけど、こんなに拓麻が苦しむのは初めて見た。紗友莉ちゃん、今日、何かあったのか?」
拓麻の父の視線に、どこかとがめるようなものを感じ取った紗友莉が、恐る恐る答える。
「記憶を取り戻すキッカケになるかなと思って……事故現場のほうへ……」
「え?! 事故現場へ行ってきたのか!」
仰天した様子の父親は、続いて苛立ちとも怒りともとれる表情をして言葉を継ぐ。
「事故現場へ行って情況が好転するはずがないどころか、拓麻がショックを受けてしまうだろうという予想は、誰にでもつくだろうに……。なんでまた、事故現場なんかに行こうと誘ったんだ」
「ごめんなさい……。私のせいです……」
完全に自分の非を認めている紗友莉は、拓麻の父の非難を受け入れ、深々と頭を下げる。
拓麻の母が言った。
「紗友莉ちゃんも色々と考えてくれているのはよく分かるんだけど……。ちょっとそれは迂闊だったかなぁ」
「本当にごめんなさい……」
「事故以来もうだいぶ時間が経つけど、こんなに拓麻が苦しむのは初めて見た。紗友莉ちゃん、今日、何かあったのか?」
拓麻の父の視線に、どこかとがめるようなものを感じ取った紗友莉が、恐る恐る答える。
「記憶を取り戻すキッカケになるかなと思って……事故現場のほうへ……」
「え?! 事故現場へ行ってきたのか!」
仰天した様子の父親は、続いて苛立ちとも怒りともとれる表情をして言葉を継ぐ。
「事故現場へ行って情況が好転するはずがないどころか、拓麻がショックを受けてしまうだろうという予想は、誰にでもつくだろうに……。なんでまた、事故現場なんかに行こうと誘ったんだ」
「ごめんなさい……。私のせいです……」
完全に自分の非を認めている紗友莉は、拓麻の父の非難を受け入れ、深々と頭を下げる。
拓麻の母が言った。
「紗友莉ちゃんも色々と考えてくれているのはよく分かるんだけど……。ちょっとそれは迂闊だったかなぁ」
「本当にごめんなさい……」

