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記憶の彼方に眠る恋
第6章 両親の決断、紗友莉たちの苦悩
 午後9時過ぎ、鳴澤宅の寝室に置かれたベッドには、綾子が仰向けになって目を閉じ、安らかな呼吸を繰り返していた。
 居酒屋の店員にタクシーを呼んでもらって、綾子と共に自宅へと到着した鳴澤は、苦心しながらどうにか綾子を寝室まで連れていき、自分のベッドに寝かせたのだ。
 ただ、鳴澤の心には不安や心配が渦巻いており、「現状はつまり、職場の誰かに目撃されたなら『部下をお持ち帰りした』などと思われても仕方ない、危険極まりない状況だ。実際、その表現は何ら間違ってないのだから困ったことだ」などと考えていた。
 過去のトラウマについても思い出され、いっそう鳴澤を苦しめていく。
 鳴澤は一人暮らしなので、自宅内にいる限り、トラブルが起きることはなさそうなことだけが唯一の救いだ。
 鳴澤は内心「今日はリビングのソファーで寝よう」と思いながら、とりあえずシャワーを浴びるために浴室へと向かった。


 シャワーを浴び終えると、よりいっそう冷静さを取り戻した鳴澤は、「部下を寝室に連れ込んでいるこの状況は非常にマズイ」とますます強く思うに至った。
 かと言って、ほかに選択肢は思い当たらなかったのは確かだし、鳴澤にとってはどうしようもなかったのだが。
 身体をしっかりバスタオルで拭き、歯磨きと着替えを済ませると、鳴澤は大きな溜め息をつく。
 急に綾子の様子が気になった鳴澤は、自宅の中にいるにも関わらず、そっと忍び足で寝室へと向かった。
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