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記憶の彼方に眠る恋
第2章 過去の恋、現在の憧れ

数分後、鳴澤に何度も何度もお礼を言ってから車を降りた紗友莉と綾子。
鳴澤の車が走り去るのを見送ると、改札へと連れ立って歩みを進めながら、綾子が言った。
「鳴澤部長、本当に優しいよね。もう、たまんない! ますます、好きになっちゃう!」
「ホント、私もそう思う。素敵だよね~」
鳴澤への想いを隠そうともしない二人。
二人はこうして、腹蔵なく何事も話し合える仲だった。
定期券入れを取り出しながら、綾子がさらに言う。
「出来ることなら、いつか部長の恋人になりたいんだけど……。でも、もし紗友莉が部長の恋人になったなら、心から祝福するよ! 正直、紗友莉のほうがお似合いだと思うし」
「その言葉、そっくりそのままお返しするよ~。綾子のほうが可愛いし、お似合いじゃん」
「何をおっしゃる紗友莉さん。そんなことないってば」
否定はしつつも、まんざら悪い気はしないらしく、上機嫌で答える綾子。
荒天とは裏腹に、明るい口調だ。
綾子に続いて改札を通過しながら、紗友莉は内心「綾子も本当に良い子だなぁ。いい親友をもって、私は恵まれてる」と呟いた。
鳴澤の車が走り去るのを見送ると、改札へと連れ立って歩みを進めながら、綾子が言った。
「鳴澤部長、本当に優しいよね。もう、たまんない! ますます、好きになっちゃう!」
「ホント、私もそう思う。素敵だよね~」
鳴澤への想いを隠そうともしない二人。
二人はこうして、腹蔵なく何事も話し合える仲だった。
定期券入れを取り出しながら、綾子がさらに言う。
「出来ることなら、いつか部長の恋人になりたいんだけど……。でも、もし紗友莉が部長の恋人になったなら、心から祝福するよ! 正直、紗友莉のほうがお似合いだと思うし」
「その言葉、そっくりそのままお返しするよ~。綾子のほうが可愛いし、お似合いじゃん」
「何をおっしゃる紗友莉さん。そんなことないってば」
否定はしつつも、まんざら悪い気はしないらしく、上機嫌で答える綾子。
荒天とは裏腹に、明るい口調だ。
綾子に続いて改札を通過しながら、紗友莉は内心「綾子も本当に良い子だなぁ。いい親友をもって、私は恵まれてる」と呟いた。

