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記憶の彼方に眠る恋
第2章 過去の恋、現在の憧れ
 二人はいつも同じ電車に乗っているが、自宅の最寄り駅はそれぞれ別々だ。
 いつもどおり、「またね」と綾子に挨拶してから、先に電車を降りると、徒歩で帰路に着いた紗友莉。
 そして、アパートの自室に帰り着き、着替えなどを済ませて一息つくと、風雨が激しく打ち付ける窓を眺めた。
 雨はまだまだ止みそうにもない。
 そんな風に窓を見つめていると、2週間前の同じような大雨の夜、タンスの整理中に色々と考え事をしていたことが思い出されてきた。
 紗友莉はリビングで一人座りながら、ポツリと「そういえば……」と独り言を呟く。
 紗友莉の脳裏には、高校時代の思い出が甦ってきていた。


 それは紗友莉が高2の頃―――2学期が開始して間もない、9月中旬頃の出来事だ。
 秋雨前線の影響からか、紗友莉と拓麻が連れ立って下校している真っ最中に、突如としてにわか雨に見舞われたのだった。
 傘を持参していた生徒たちが足早に、高校の最寄り駅へと向かうのを尻目に、一軒の店の軒先にて雨宿りを強(し)いられた二人。
 溜め息と共に拓麻が言った。
「朝は晴れてたのになぁ。これだけ激しい雨だから、いつになったら止むのか分かんないぞ。弱ったなぁ」
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