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記憶の彼方に眠る恋
第7章 失われた記憶

「これ、紗友莉は覚えてないんだっけ」
紗友莉と自室で二人っきりになってから、拓麻がお守りを差し出しながら尋ねた。
「拓麻のお守りでしょ。見た事は何度もあるよ」
「それはそうか。でも、これを俺がなぜ大事にしてるのか、その理由とかは知らないだろ?」
黙って頷く紗友莉。
拓麻は静かに語り始める。
「これはな、俺が小さいときに、紗友莉をかばってケガしてしまったとき、紗友莉のご両親からいただいたものなんだ。そのときのこと、紗友莉と紗友莉の両親はずっと気にしてくれてるみたいだけど、率直に言って、膝をすりむいただけの軽傷だったし、そんなに気にするほどのこともないと思う。まぁ、それはそれとして」
ここで少し言葉を切ると、守りをそっと紗友莉のほうへ近づけて言った。
「これ、紗友莉が持っていてくれないかな?」
「え?」
意図が分からず、紗友莉は言葉に詰まる。
拓麻はそこで立ち上がると、黒いバッグの中に手を入れ、何かを取り出すとそれを机の上に置いた。
紗友莉がよくよく見てみると、なんと、例のお守りと全く同じお守りだ。
紗友莉と自室で二人っきりになってから、拓麻がお守りを差し出しながら尋ねた。
「拓麻のお守りでしょ。見た事は何度もあるよ」
「それはそうか。でも、これを俺がなぜ大事にしてるのか、その理由とかは知らないだろ?」
黙って頷く紗友莉。
拓麻は静かに語り始める。
「これはな、俺が小さいときに、紗友莉をかばってケガしてしまったとき、紗友莉のご両親からいただいたものなんだ。そのときのこと、紗友莉と紗友莉の両親はずっと気にしてくれてるみたいだけど、率直に言って、膝をすりむいただけの軽傷だったし、そんなに気にするほどのこともないと思う。まぁ、それはそれとして」
ここで少し言葉を切ると、守りをそっと紗友莉のほうへ近づけて言った。
「これ、紗友莉が持っていてくれないかな?」
「え?」
意図が分からず、紗友莉は言葉に詰まる。
拓麻はそこで立ち上がると、黒いバッグの中に手を入れ、何かを取り出すとそれを机の上に置いた。
紗友莉がよくよく見てみると、なんと、例のお守りと全く同じお守りだ。

