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記憶の彼方に眠る恋
第2章 過去の恋、現在の憧れ

拓麻の家は、紗友莉の家から徒歩2~3分の距離にある。
なので当然ながら、自宅の最寄り駅も同じ駅だ。
電車を降りて、その最寄り駅から出て二人っきりになると、すぐに拓麻が立ち止まって言った。
「朝も言ったけど、改めて誕生日おめでとう。これ、プレゼント」
サッと差し出された、包装済みの小さな箱を見て、紗友莉は目を丸くする。
小中学生の頃はずっと、紗友莉の誕生日には、放課後二人で遊びに出かけることがほとんどだったので、誕生日プレゼントを拓麻から貰ったことは一度もないのだ。
驚きながらも、すぐさまプレゼントをしっかりと受け取り、「ありがとう」と言う紗友莉。
紗友莉は自分の頬が急激に温度を上げていくのをしっかり感じ取っていた。
心なしか、拓麻の顔色も普段より赤く見えている。
拓麻は、普段の堂々とした彼らしくもなく、聞き取りにくいほどの小声で早口に言った。
「言ってなかったけど、高校生になったってことで、早速先月からバイトをしてるんだ。週2~3日程度だから、大した稼ぎではないけど」
紗友莉はますます驚きながらも、「だから最近、二人で遊びに出かけることもほとんどなくなっちゃってたんだ」と心の中で納得する。
拓麻はさらに続けた。
「この前、初めての給料を貰ったから、それを買ってみた。紗友莉の誕生日がちょうど近かったからな」
「ありがとう。開けてみてもいい?」
「うん、もちろん」
なので当然ながら、自宅の最寄り駅も同じ駅だ。
電車を降りて、その最寄り駅から出て二人っきりになると、すぐに拓麻が立ち止まって言った。
「朝も言ったけど、改めて誕生日おめでとう。これ、プレゼント」
サッと差し出された、包装済みの小さな箱を見て、紗友莉は目を丸くする。
小中学生の頃はずっと、紗友莉の誕生日には、放課後二人で遊びに出かけることがほとんどだったので、誕生日プレゼントを拓麻から貰ったことは一度もないのだ。
驚きながらも、すぐさまプレゼントをしっかりと受け取り、「ありがとう」と言う紗友莉。
紗友莉は自分の頬が急激に温度を上げていくのをしっかり感じ取っていた。
心なしか、拓麻の顔色も普段より赤く見えている。
拓麻は、普段の堂々とした彼らしくもなく、聞き取りにくいほどの小声で早口に言った。
「言ってなかったけど、高校生になったってことで、早速先月からバイトをしてるんだ。週2~3日程度だから、大した稼ぎではないけど」
紗友莉はますます驚きながらも、「だから最近、二人で遊びに出かけることもほとんどなくなっちゃってたんだ」と心の中で納得する。
拓麻はさらに続けた。
「この前、初めての給料を貰ったから、それを買ってみた。紗友莉の誕生日がちょうど近かったからな」
「ありがとう。開けてみてもいい?」
「うん、もちろん」

