この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
記憶の彼方に眠る恋
第4章 再会

紗友莉を見送り、母に「ちょっと疲れたから部屋で休んでくる」と言ってから、拓麻は一人再び自室へと戻ってきた。
身体はだるかったが、すぐにはベッドに入らず、拓麻は机の上に置いてある万年筆を手にとってみる。
それは、例のお守りと同じく、拓麻が事故時に所持していたもののうちの1つらしかった。
そして、独り言を呟く拓麻。
「俺にこの万年筆をくれたのは、平等院さんだって、母さんが言ってたっけ。平等院さんは、絶世の美女だし、話してみた感じだと性格も良さそうだけど……俺の婚約者だといきなり言われても全くピンと来ないし、すぐ受け入れられるはずもない。そして、紗友莉と逢った今となっては、もう平等院さんを婚約者だと受け入れることは絶対あり得なくなった。俺はもう、紗友莉以外の女とは結婚しないし、付き合うこともない」
そう、固く心に誓いながら、拓麻はそっと万年筆を机の上に戻した。
すると、ここ数日間で度々あったことだが、またしても「自分は何者なのか」を必死で思い出そうと試みて、激しい頭痛に見舞われてしまう。
身体はだるかったが、すぐにはベッドに入らず、拓麻は机の上に置いてある万年筆を手にとってみる。
それは、例のお守りと同じく、拓麻が事故時に所持していたもののうちの1つらしかった。
そして、独り言を呟く拓麻。
「俺にこの万年筆をくれたのは、平等院さんだって、母さんが言ってたっけ。平等院さんは、絶世の美女だし、話してみた感じだと性格も良さそうだけど……俺の婚約者だといきなり言われても全くピンと来ないし、すぐ受け入れられるはずもない。そして、紗友莉と逢った今となっては、もう平等院さんを婚約者だと受け入れることは絶対あり得なくなった。俺はもう、紗友莉以外の女とは結婚しないし、付き合うこともない」
そう、固く心に誓いながら、拓麻はそっと万年筆を机の上に戻した。
すると、ここ数日間で度々あったことだが、またしても「自分は何者なのか」を必死で思い出そうと試みて、激しい頭痛に見舞われてしまう。

