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記憶の彼方に眠る恋
第4章 再会

数分後、リビングに案内された望未は、すすめられた椅子に腰を落ち着けることに。
拓麻とその両親も、同じテーブルを囲む格好で、それぞれ椅子に座っている。
簡単な挨拶を交わした後、望未が言った。
「わざわざお時間をいただき恐縮です。早速本題に入らせていただくのですが……。拓麻さんと私の婚約関係を、一時的に解消してみてはいかがでしょう?」
「え?!」
驚きの声をあげたのは拓麻の父だ。
拓麻の母もまた、驚愕の素振りを見せている。
拓麻は一瞬だけ少し驚いたようだったが、次の瞬間には今まで以上ににこやかな表情へと変わっていた。
望未がすぐに言葉を続ける。
「理由はたった一つです。今の拓麻さんにとって、この婚約関係が重荷になりかねないと私には思えたからです。なぜなら、私のことも拓麻さんの記憶からは消えてしまっていますし、そんな『よく知らない相手』との婚約関係は、拓麻さんにとってきっとツライことに違いないと思いまして……」
するとここで拓麻が勢い込んで口を挟んだ。
「そうしていただけると非常にありがたいです」
拓麻とその両親も、同じテーブルを囲む格好で、それぞれ椅子に座っている。
簡単な挨拶を交わした後、望未が言った。
「わざわざお時間をいただき恐縮です。早速本題に入らせていただくのですが……。拓麻さんと私の婚約関係を、一時的に解消してみてはいかがでしょう?」
「え?!」
驚きの声をあげたのは拓麻の父だ。
拓麻の母もまた、驚愕の素振りを見せている。
拓麻は一瞬だけ少し驚いたようだったが、次の瞬間には今まで以上ににこやかな表情へと変わっていた。
望未がすぐに言葉を続ける。
「理由はたった一つです。今の拓麻さんにとって、この婚約関係が重荷になりかねないと私には思えたからです。なぜなら、私のことも拓麻さんの記憶からは消えてしまっていますし、そんな『よく知らない相手』との婚約関係は、拓麻さんにとってきっとツライことに違いないと思いまして……」
するとここで拓麻が勢い込んで口を挟んだ。
「そうしていただけると非常にありがたいです」

