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第5章 活動開始と友人たち

　それでも、美香をフォローしようと、紗友莉が言う。
「もう～、美香はいつも男性にそんなことばっかり言うんだから」
「ははは、ごめんごめん～」
　悪びれる様子もない美香を見て、紗友莉は「いつもの美香だ」と内心思う。
　美香は続けて言った。
「でもでも、私は今フリーなんだから、イケメンを見たらついついそんなこと言っちゃうのも仕方ないってことで。もちろん、彼氏がいるときは、そんなこと言わないってば」
「そういう問題じゃないと思うけど……。拓麻は今こんな大変な状況なんだから、そういう声かけは冗談でもやめてね」
　そこで、拓麻が急にニヤニヤ嬉しそうに笑いながら、紗友莉に向かって言った。
「ん？　紗友莉、嫉妬してるのか？」
　ドキッとする紗友莉だったが、必死で冷静さを装って否定しようとする。
　しかし、ここで美香のスマホが音を立てたので、紗友莉は言葉を発することなく、美香のほうを見た。
　一言、「ちょっとごめんね」と断ってから、スマホを操作し、何やらメッセージを打ち込み始める美香。