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記憶の彼方に眠る恋
第6章 両親の決断、紗友莉たちの苦悩
 ここで拓麻の母親が初めて口を開いた。
「すぐにっていうわけではないの。『今から約1ヶ月後の9月初旬までに、記憶が戻らなかったら』っていう条件付きで考えてるんだけど……どう?」
 拓麻は大きく息をつくと、毅然とした態度で言った。
「とにかく、話が急すぎて、今の俺にはすぐには決められない」
 すると、拓麻の父親が再び言った。
「お前のためを思って提案している話だから、納得してもらわないと困るぞ。それに、母さんも言ったように、何も『今すぐ渡米しろ』なんて言っていない。ちゃんと期限を設けてやっているからな。この話はもう、望未さんには通してあるから、今さら断るのはほとんど無理だぞ」
「え? なんでそんな風に、勝手に話を進めるんだよ! 俺の意思は無視かよ! 紗友莉、行くぞ!」
 そう言うと、拓麻は勢い良く立ち上がり、紗友莉に合図を送ると、黙って退室していった。
 紗友莉は呆然としつつも、とりあえず拓麻の両親に挨拶する。
 拓麻の母親が焦った様子で紗友莉に言った。
「紗友莉ちゃん、ごめん。私たちのことは気にせず、拓麻を追いかけて、お願い」
「は、はい!」
 紗友莉は再度会釈をすると、急いで部屋を飛び出した。
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