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大好きだから...
第9章 お前を守るよ




食事もまったく摂ってくれなくて
水分だけはちゃんと摂ってくれていた。
だからこの数日で朱里は
また更に細くなったような気がする。
いや、やつれたと言った方がいいな…


葬儀には部長と2課の課長も来てくれた。
朱里は社会人としてなのか
あいつの性格なのかわからないが
部長と課長にきちんと挨拶をし
葬儀中も泣くことなく
火葬場に移動した。


そして朱里がお父さんに
私にさせて欲しい。と
火葬の点火ボタンを押すことを名乗り出た。


その瞬間お父さんもお兄さんも泣いていたのに
朱里は無表情のまま下を向き
火葬が終わるまですぐ隣のベンチで
ずっと待っていた。

俺は声もかけられず
近くでずっと朱里を見守るしか出来なかった。



そして火葬も終わり骨上げも済ませ
精進落としをし家に帰ってきたところで
玄関に入った途端朱里は崩れ落ちた。


『朱里!しっかりしなさい』
『朱里、大丈夫か?』

お父さんとお兄さんが慌てている。

俺はすぐ朱里を抱き上げて
部屋に連れていき喪服を脱がせて楽な
部屋着を着せてやった。

それからキッチンにいき
お粥を重湯に近いお粥を作り
部屋で朱里に食べさせることにした。



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