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大好きだから...
第15章 守るために
営業部に帰って定時になったが
朱里も少し残業らしい。
俺も書類だけ終わらせて
朱里が終わるまでコーヒーを
ちょっとしたフリースペースで飲んで
待っとようにした。
しばらくすると営業部の入口で
お疲れ様でしたーと朱里の声が聞こえた。
「お疲れ。さて、今日の飯は?
腹減ったから早く帰るぞ。」
朱里は目を真ん丸にして
あたふたしている。
「ちょ、ちょっと…待ってください」
「なんで?」
「だって…あの。」
「うん。もうさっき解決した。
中村は会社辞めたしちゃんと応えられないって
重役会議の中ではっきり言ったから
もう気を遣うことないから」
あたふたしているしあわあわしてる朱里が可愛くて
もっといじめたくなってきた。
「社長が結婚いつだー?って会議の中で
騒いでたよ。どうする?」
言ってねぇけどな。
「け、っ、結婚??!!
騒ぐ?!!!
正人バカなのか?」
大きな声で騒ぐから近くを通った
同期の安藤直樹が
『仲良いな。』
と声をかけてきた。
「直樹久しぶりだな。経理も忙しいのか?」
『まぁね。誰かさんが大きな取引先
切ったから。細かいのがたくさんで』
と笑いながら嫌味を言ってきた。