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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第15章 「くすくす姫」こと、スグリ姫
そうです。
お察しの通り、スグリ姫は、素肌に他人の手が触れるとくすぐったさで笑いが堪えきれなくなってしまうという、「特異体質」の持ち主でした。
初めてのお見合いをした16までは全くその兆候は無かったため、発覚してから医者に診せたり、お城付きの魔女に診せたりしましたが。
王と后は早々に、姫の「特異体質」をなんとかすることを、諦めました。
このことは城内のものに固く口止めをしたのですが、人の口には、戸は建てられないもの。
笑ってはいけない時に笑ってしまう特異体質に「スグリ」という名前をかけて、付いた仇名が、「くすくす姫」。
しかも、姫が生まれたときから大甘だった王の「したいことはなんでもさせてやろう」という方針の下で育ったため、姫と言うには大分粗雑で大雑把で野生的な、姫以前のスグリという名の女子本来の持ち味を損なうことなく、かなりのびのびと育っておりました。
ゆえに、「姫」としては、かなり規格外。
ではありますが、興味が赴くままに放し飼いで育ったため、素朴な人間的魅力には溢れており、また、この国の国民は、王室にはたいそうな親しみを抱いていたために、「姫」として以前の「人」としての人気は、かなりのものでありました。
・・・下々のものが、「姫様は今年は正式に婚約できるのか」で、年末の飲みの酒代を賭けるくらいには。
お察しの通り、スグリ姫は、素肌に他人の手が触れるとくすぐったさで笑いが堪えきれなくなってしまうという、「特異体質」の持ち主でした。
初めてのお見合いをした16までは全くその兆候は無かったため、発覚してから医者に診せたり、お城付きの魔女に診せたりしましたが。
王と后は早々に、姫の「特異体質」をなんとかすることを、諦めました。
このことは城内のものに固く口止めをしたのですが、人の口には、戸は建てられないもの。
笑ってはいけない時に笑ってしまう特異体質に「スグリ」という名前をかけて、付いた仇名が、「くすくす姫」。
しかも、姫が生まれたときから大甘だった王の「したいことはなんでもさせてやろう」という方針の下で育ったため、姫と言うには大分粗雑で大雑把で野生的な、姫以前のスグリという名の女子本来の持ち味を損なうことなく、かなりのびのびと育っておりました。
ゆえに、「姫」としては、かなり規格外。
ではありますが、興味が赴くままに放し飼いで育ったため、素朴な人間的魅力には溢れており、また、この国の国民は、王室にはたいそうな親しみを抱いていたために、「姫」として以前の「人」としての人気は、かなりのものでありました。
・・・下々のものが、「姫様は今年は正式に婚約できるのか」で、年末の飲みの酒代を賭けるくらいには。