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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第15章 「くすくす姫」こと、スグリ姫
バンシルが回想に浸っている間、姉に気を使う理由がある王子は、釣り書きを餌にしばらく姉の相手をしていましたが。
「姉様、めんどくさい。」
ついに、匙を投げました。
「うわーん!お前になんかに、私の気持ちが分かるもんですか!!!」
“可哀相な私”に酔いたい年頃のスグリ姫が、弟が投げた匙を見逃すはずがありません。
飢えたブラックバスのようにスプーンに全力で食いつき、わっと嘘泣きしながら、一度は起き直っていた長椅子にまた身を投げ出しました。
「うんごめん、わかんない。」
さすが、生まれたときから姉と戦っている弟。
姉の嘘泣きなど、どこ吹く風。
姉の言葉を、右から左へ受け流します。
「何よぉおおおお・・・ばかばかばか!!いっそお前が、『特異体質』に生まれれば、よかったのよぉおおおおおお・・・!!」
男だったら、この特異体質も、たいした問題ではなかったのかもしれない。
自分の言葉でそう思いついてしまったスグリ姫は、愛用のクッションに渾身の力で八つ当たりしました。
「姉様、めんどくさい。」
ついに、匙を投げました。
「うわーん!お前になんかに、私の気持ちが分かるもんですか!!!」
“可哀相な私”に酔いたい年頃のスグリ姫が、弟が投げた匙を見逃すはずがありません。
飢えたブラックバスのようにスプーンに全力で食いつき、わっと嘘泣きしながら、一度は起き直っていた長椅子にまた身を投げ出しました。
「うんごめん、わかんない。」
さすが、生まれたときから姉と戦っている弟。
姉の嘘泣きなど、どこ吹く風。
姉の言葉を、右から左へ受け流します。
「何よぉおおおお・・・ばかばかばか!!いっそお前が、『特異体質』に生まれれば、よかったのよぉおおおおおお・・・!!」
男だったら、この特異体質も、たいした問題ではなかったのかもしれない。
自分の言葉でそう思いついてしまったスグリ姫は、愛用のクッションに渾身の力で八つ当たりしました。