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マリコのマ●コ
第2章 飲み会
「ヒロシ君、スマホ、ロックしたの?」
妻は風呂から出ると言った。

「あ、ああ…落とした時に使われたら困るから…」

「ふーん。」

怪しげな表情をした。

妻は度々僕のスマートフォンを確認していた。
何のやましい事が無かった僕は何とも思わなかったが、マリコと連絡を取るようになると、流石に見られたくはないので、分からないようにロックをしたのだ。

「鈴木がな…落とした時になんか色々使われて大変な目に遭ったんだって。だから…」

「まぁ、そうなの?スマホは個人情報たくさん入っているものね。用心よね。」

「あ…ああ。」

妻は、僕の前に味噌汁の椀を置いた。

「う…うまいなぁ。今日の味噌汁。」

「インスタントだけど…」

わ…
気まづい…


それでも僕は一生懸命妻に話しかけていた。

いつも無言なのに
やましい事があると喋ってしまうようだ。

気をつけないと…


分かっていても、喋らないではいられなかった。

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