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エロドールのしつけ方
第1章 木箱の中身は


紗綾のお気に入りだというピンクのグラデーションがかったカクテルは、心地よいくらいに酔わせてくれた。


『せんせぇ~、お顔が少し赤いですよぅ?』

(それはお前の方だぞ…。)


「鶴田さんの方が弱いんじゃない?酔いすぎないうちに帰ろうか。」


『んぅ…まだいやです~…』

ぴたっと距離を縮め方に頬っぺを擦り付ける紗綾。
ふいに回される腕、そして当たってしまう胸。
ちらっと見える柔らかそうな太もも。


これは完全に誘ってるとしか言い様がない…。


そう思った途端ぱっと離れる紗綾。

『うぅ…お腹すいたから帰ります~』


現実に引き戻すように突然帰り支度を始めると、俺たちはそのままバーを後にした。


そして俺は何事もなったかのように帰宅する。

ちょっとでもヤレると思った俺が馬鹿だった…。


玄関を開けリビングのドアを開けると、今のテンションで一番見たくないものがあるのを忘れていた。


「はぁ~………」


どうすんだこれ…。
スーツを脱ぎつつ例の木箱と睨めっこをする。


「とりあえず開けてみるしかないよなぁ…。」

開かないと聞かされていたが故に考えるだけで気が重い。


よし、と木箱に手をかけてみると、

カタッ。


「えっ、」


普通に開いた。

が、怖くて恐る恐るふたを開ける。


「うわ…!」

思わず声が出る。


そこには女の子がすやすやと眠るように入っていた。
…だが寝息などない。



だがすぐに嫌な予感は外れる。

頬に触れてみると限りなく人間の皮膚に近い、もしくは同等の冷えた肌。

「…人形…か?」


人間かと思うくらいリアル過ぎる綺麗な人形。


「すげぇ……」

じっと見つめ息を呑む。


とりあえず出してみるか。

得体の知れないそれに手をかけて、木箱から抱き抱えるようにソファに座らせてみる。

しかし本当によく出来た人形だ。
こうして見ると普通に可愛い女の子だ。
しかも結構タイプ。

じろじろと舐め回す様に見ていると、男として抑えられない衝動に駆られる。


「服の下は…さすがにそこまでリアルな訳ない、よな。」


そっと胸元のボタンを外していく。
白く透き通るような綺麗なデコルテ、そして…


「……まじか…。」




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