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桜涙
第2章 秘密
『こっち出る前に電話するから、それには必ず出ろよ?』
「は〜い……」
『よし、じゃあそれだけ。』
「うん、ありがとう。」
私は先生の彼女でもないのに。この前の冬休み終わる前も、夏休み終わる前も。先生はどこかしら連れてってくれた。
なんでこんな、優しくしてくれるの?
『………ほら、もう寝るぞ。俺明日も早いんだから。』
「…わかった。寝る。」
『いい子にしてろよ?』
「ふん、してるもん。」
心配なのは先生の方だよ。
『じゃあな、おやすみ。』
「おやすみ、なさい…」
“はい”と言って電話を切った。それでも私の中のモヤモヤは消えることは無かった…
大きく息を吐いて、部屋着に着替えて部屋へと向かう途中。明かりの付いたリビングから騒がしげな声が聞こえる。何かを言い合うような、男女の。
あぁ…また喧嘩してる。
何が違うだの、するべきだの。
私は最近思うの。好きあって結婚したのに、なんで変わってしまうのだろうと。あの2人の間に生まれ私って、どんな存在なんだろう。邪魔なのかな…それぞれの血を持って、似たパーツを持って生まれた私は…
そう思った時、くもりガラスの向こうの影がこっちに来るのが分かった。
(やっばい………!!)
私は急いで静かに2階へ上がった。
廊下へ出たお母さんで、なにやらぶつくさ言いながらお風呂場に向かった。
家族なのに、なんでバレるのが怖いと思ってしまったんだろう。馬鹿みたい…………
さっさと寝よう、寝て忘れてしまおう……

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