この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第7章 めじけ 章7第
「なん…で…」
「いや……しばらく通って達也さんの事見てたから…そうかなって」
そうかなってどういうことだよ。
サイアクだ……そんな分かりやすいのか俺…
「なんていうか……彼女のことを見つめる目が愛情こもってるっていうか、愛に溢れてるっていうか……上手く説明できないんだけど」
「は…あ……」
まじか……
幸に言われるならまだしも、なごみに言われると全員にバレてる気がして焦る。
どうも居辛くなって、俺は少し俯いて頭を掻いた。
「あの日、ダメ元ではあったけど……その子がいなかったから、声掛けたの」
「ああ……」
確かに、あの日は桜が休みの日だった。
うまくいかなくて、心配してるのに空回りしてむしゃくしゃしてたから、淡々と仕事をこなすことで気持ちを落ち着けていた。
「そっかぁ……。でも、そうねぇ……ああいう子かぁ…達也さんの性格だと…そうかぁ」
なんか良く分かんねぇけど納得されてる。
俺に言ってんのか独り言なのか分からず、俺は言葉を返さないで再びコーヒーを飲んだ。