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第7章 めじけ 章7第
兄貴を見つめながら驚いている桜に少し腹が立った。
興味があるって感じの顔だ。
「なんか、驚いてるけど……聞いてなかった?」
「……いや……全然……」
「別に言う必要ねぇだろ」
二人の会話を阻むようにそういうと、桜は兄貴から俺に視線を移した。
「第一ここに来もしねぇお前のことをなんで俺が桜に話すんだよ」
意味が分かんねぇだろ。
俺の身の上話をするような、そんな段階じゃない。
2年も掛けて、ようやくこの前桜の話を聞いたところだっつーのに。
「まぁそうだけど。幸ママと俺の話したりするかなって…」
「しねぇよ」
……どんだけ自惚れてんだこいつは。
「ふん……」
そう息を吐いた兄貴は身を乗り出すと、勝手に俺のタバコの箱を掴んだ。