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第7章 めじけ 章7第


普段そんなに吸いもしねぇくせに、兄貴は持っていた「radice」のマッチでタバコに火を付けると、そのマッチをパッと机の上に置いた。




「………あ、あのっ…」




突然兄貴に声を掛けた桜を俺は片眉を上げて、眺める。




「どうした? えっと、桜ちゃんだっけ?」




“桜ちゃん”??

ったく。
初対面のくせに馴れ馴れしく呼びやがって。




「あ、はい…あの……。拓也さんて、幸さんとはどういった関係なんですか?」



いや
なんで桜も“拓也さん” なんだよ。



あぁぁああーーーー

くだらねぇー

なんで兄貴相手にこんなバカバカしいことでイラつかなきゃいけねぇんだよ。




「ん?あー、俺、radiceでボーイやってるの。だから、幸ママは雇い主ってやつ」



「……ボーイ…」




再び目を見開いた桜はまた何か考え込んでいる。


そもそもなんでこいつ、兄貴に興味示してんだよ。




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